あの街この街~所沢編~
さて 問題です。
日本で初めて飛行場が建設された場所は何処でしょう?
・・・正解は、埼玉県所沢市。
ちょっと意外ですよね?
日本初となる「所沢飛行場」が開設されたのは明治44年。
初飛行はアンリ・ファルマン機で行われました。
終戦でアメリカに接収される昭和20年まで飛行機の製作やパイロットの訓練なども
ここで行われていたそうです。
ですから、所沢の街には「プロぺ(プロペラに由来)通り」や「ファルマン通り」など
飛行機に関連するネーミングが多いんですね。
ということで今日の街歩きは日本の航空発祥の地、「所沢」です。
所沢航空記念公園にて
前述の所沢飛行場は米軍基地となった後、現在では70%の土地が返還され、
官公庁や病院、そして総面積50ヘクタールを超える広大な「所沢航空記念公園」
などがオープンしました。

米軍所沢通信基地 基地跡に住宅が立ち並ぶ
ここには市役所のほか、図書館、郵便局、警察署から税務署、法務局まで
公共機関が固まっています。
特筆すべきは航空公園の一角にある市民文化センター「ミューズ」。
日本最大級のパイプオルガンを備えた2000人収容のアークホールなど
3つのホールを擁し、ギャラリーホールやレストラン、カフェもある文化の発信地。
う~ん 素晴らしい!
どの施設も最寄り駅の「航空公園」駅から徒歩圏です。
ちなみに市役所の8階にはセルフサービスの食堂があり、平日3時まで営業しています。
カレーライス390円、ラーメン300円、日替わり定食は420円からとお手頃です。
名札を付けた市職員の方も食べに来ていました。

所沢市役所 市民文化センター「ミューズ」
航空公園内には、航空をテーマとした「所沢航空発祥記念館」もあります。
実物の航空機が展示され、フライトシミュレーターが楽しめます。
飛行機好きの方はぜひどうぞ。

航空発祥記念館内に展示された軍用機のレプリカ マンホールのデザインも
アンリ・ファルマン機を参考にした日本初の国産機 アンリ・ファルマン機
「航空公園」駅から西武新宿線で北へひと駅行くと「新所沢」。
地元では「しんとこ」って呼んでいます。
しんとこには「西友」や「パルコ」があって、お買い物が充実。
パルコにはシネパーク(映画館)もあります。

新所沢「パルコ+レッツ」 所沢「ワルツ」
航空公園駅から南にひと駅行くと「所沢」駅。
西武池袋線と西武新宿線がクロスし、駅周辺は所沢市の中心部となります。
駅前には西武百貨店が入る「ワルツ」、スーパーの「西友」も。
そして、所沢で最も賑わいを見せているのが駅前から旧市街にかけて延びる
「プロペ商店街」。平日もたくさんの人で溢れています。
旧市街への入口にはスーパー「ダイエー」もあり、食事やお買物には困りません。

プロペ商店街を抜けると、旧市街の「元町」エリア。
今や左右に高層マンションが立ち並ぶ通りとなってしまいましたが、
かつては川越と同じような蔵造りの町並みだったそうです(!)。
江戸時代には毎月3と8のつく日に市が開かれ、遠方からも多くの人が訪れたとか。
明治の中期以降、関東有数の「織物の町」として栄え、大正時代には、演芸館や
なんと歌舞伎座までもが作られ、花街としても大いに賑わいました。
今でも蔵や商家建築の建物など、その名残をわずかながら目にすることができます。


左上)井筒屋町造商店。 3月取り壊し予定 右上)港屋質店の見世蔵
左下)三好亭~戸袋のデザインが泣かせる 右下)安政3年創業の深井醤油

市役所8階食堂から眺める旧市街のマンション群
旧鎌倉街道沿いに建つ「野老山 實蔵院(じつぞういん)」。
山号の「野老」は、「ところ」と読みます。
「ところ」は、ヤマイモ科の多年生つる草の一種で、これが周辺に多く自生していた
のが地名の由来と言われています。
<所沢>は 昔は「野老澤」の文字が充てられていたそうです。

この、「ところ」の葉をデザインしたものが所沢市の紋章にもなっています。
所沢市章はこちら (所沢市ホームページ)
実は、所沢は戦国の武将新田義貞が鎌倉攻めの際、幕府軍との初戦に勝利した地。
市内には彼にまつわる名所・旧跡などが多く残っています。
實蔵院の近くにある「薬王寺」は、新田義貞の三男義宗が開基と言われています。
さて、元町の交差点を北に進むと、こんもりとした緑の森が見えてきました。
小高い丘に続く階段を上っていくと「所澤神明社」の本殿が見えます。
「神明社」は所沢の総鎮守。
毎年6月に行われる「人形供養」では、関東一円の膨大な数の人形が納められます。
もともと所沢が雛人形や羽子板の製造が盛んな「人形の街」だったことから
スタートした行事だそうです。
境内には、通りの喧騒も高層マンションも関係なく静かな時間が流れます。
ゆっくり深呼吸。

所澤神明社

雛人形(所沢人形)の製造は江戸末期から 所沢は「押絵羽子板」の生産日本一
はあー ここまで結構歩きました。
そろそろ休憩したいな、という抜群のタイミングで焼きだんごの「武蔵屋」さんを発見。
所沢名物といえば、「焼きだんご」です!
町のあちこちにだんご屋さんがあります。
所沢の焼きだんごは、米の粉だけで作り、醤油で香ばしく焼くのが特徴。
「武蔵屋」さんでは、注文を受けてから うちわでパタパタしながら焼いてくれます。
あ”~ いい香り。
同じく所沢名物「狭山茶」と一緒にいただけば言うことなし。
「焼きだんご」と「狭山茶」のマリアージュです。最高!
1本110円。 焼きたてをガブリと召し上がれ
は~ 満足。
本当は「となりのトトロ」のモデルにもなった狭山丘陵の自然にも触れて
みたかったんですが、今日はもう時間切れです。残念、、、
(そのトトロの宮崎駿監督も ここ所沢にお住まいです)
宮崎監督は、所沢市と隣接の東村山市にまたがる「淵の森」の自然保護活動にも
参加しています。
ただ新しい建物を増やすだけでなく、古き良き町並み、そして身近なところにある
貴重な自然と調和・共存しながら 街が変わっていけたらいいのにな~
なんて所沢の街を歩きながら思いました。
そこに暮らす人の意識や自治体の考え方も大切ですが、
デベロッパーの仕事もとても重要ですね。
今日はつくづく考えさせられました。
■武蔵屋(焼きだんご)
住所:所沢市宮本町1-8-14
TEL:04-2922-5614
定休日:毎週火曜日・第3水曜日
※営業時間は10:30から売り切れまで
