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2007年12月19日

あの街この街~浦安・新浦安編~

本日やってきたのは、千葉県浦安市です。
今やディズニーランドを擁する「遊園地の街」として知らない人はいないですが、
明治期には海苔のほか、アサリやハマグリの養殖地として発展した漁業の町。
その後、環境問題が発生し、昭和46年には漁業権が全面放棄されました。
昭和55年には海面の埋め立て事業が完了し、面積は当初の約4倍になりました。

ところどころに旧い町並みが残る「浦安」駅周辺、そして進化を続けるピカピカの
新しい街「新浦安」周辺、浦安の新旧二つの顔を覘きに いざ、街歩きスタート!


             くじらの看板が目印「浦安魚市場」


まずは東西線「浦安」駅から2分ほどの「浦安魚市場」へ。
鮮魚・貝類、佃煮に海苔、野菜、肉まで50軒ほどのお店が集まる市場です。
場内は一般の人も気軽に入れる明るい雰囲気。

う~ん、おいしそうなにおいがしていますよ~
うなぎや貝類を焼いてるお店がいくつかあります。
焼蛤の「さつまや」さんでは、焼きたてのハマグリやアサリをその場で食べられます。
では、着いた早々何ですが・・・早速いただきましょう。

 
焼きハマグリ 110円    焼きアサリ 35円


これ、いくらでもいけちゃいますねー
タレの味がしみていておいしい。
ご飯に合うでしょうね。お酒の肴にもおすすめです。
アサリを焼いていたおばちゃんによると、焼きたてより冷めたほうが美味しいそうです。

佃煮などを味見しながら市場をブラブラ物色するのも楽しいですね。
早朝から昼ごろまで営業、土日もやっているから便利です。
でも、空腹で行くのは危険ですよ(笑)。

さて、市場を出て徐々に南下していきましょう。
このあたりの「猫実(ねこざね)」や「堀江」という地名は、浦安がまだ「村」だったころ
からのものです。
今ではお店もほとんど姿を消してしまいましたが、昭和30年代までは一大繁華街
として、行徳などからも人がたくさん遊びに来ていたのだそうです。

 
往時の賑わいはないけれど、まだまだがんばっている「フラワー通り商店街」。

 

途中で『庚申様』を見つけました。
通常のシンプルな庚申塔とは違い、神社のようなしつらえのゴージャス版です。
タイムスリップしたような景色。
庚申塔の前に鎮座する烏帽子のおサルさんがちょっとユーモラスでした。

 
   旧江戸川沿いには今も船宿が集まる      境川。奥に見えるのは東西線の鉄橋


浦安を東西に流れる境川(さかいがわ)界隈には、昔の漁師町の面影がまだ残っています。
昭和20年代までは川が透けて見えていたとか。
多い時には2000艘の舟が係留され、両岸には漁師の家が立ち並んでいたそうです。

そんな漁師の家を境川沿いの「旧大塚家住宅」で観ることができます。
江戸時代末期の建築とされる茅葺屋根の建物内では当時の生活が再現されています。
たびたび起こった洪水による被害を避けるための屋根裏部屋もあります。

 
 旧大塚家住宅内。おじいさん(人形)は網の補修中です    


すぐ近くには、市内最古の民家「旧宇田川家住宅」もあり、こちらは明治2年に
建てられた商家です。
店舗部分と住宅部分からなり、遊び心と生活の知恵が細部に生かされた建物です。
ここではガイドの泉さんという女性が、いろいろ解説してくださいました。

例えば、1階のお店の様子を見るための「覗き穴」が2階部分の床にあいていたり、
室内に秘密の抜け道があったりと、「なるほど」という工夫が沢山。
書斎を兼ねた奥の和室では、書院造の襖が風景画と花の絵のリバーシブルで、
引き手もそれぞれの絵の雰囲気に合わせた意匠となっていました。
洒落ていますねぇ

 
             旧宇田川家住宅


「旧大塚家住宅」「旧宇田川家住宅」ともに無料で見学できます。
ガイドの泉さんのお話はとても興味深く、浦安の歴史的背景や、当時の風俗など
丁寧に解説してくださいました。
(手作りの散策マップまでいただき、ありがとうございました)

帰り際に、「近くの清瀧(せいりゅう)神社にある水準標石を見てみたら?」と
泉さんが教えてくれました。

すいじゅんひょうせき?

なんですか、それは。

『堀江の水準標石は、明治5年に政府に招かれて利根川と江戸川の測量をした
 オランダ人技師リンド氏が工事用基準面を決めたもので、近代日本の水準測量の
 出発点とされる。土木学会の「土木遺産」にも指定された』
 (浦安市ホームページより抜粋)

つまり、水位尺の零位を決めた時の印、ということですね?
なんだか珍しいもののようです。せっかくですから見てみましょう!

 
        清瀧神社                   水準標石   


水準標石は、神社の境内の西側にひっそりとありました。
なんの説明書きも標識もないので、ぱっと見はまったくそれとはわかりません。
「土木遺産」なのに、さりげなさすぎる!   
泉さんのお話を聞いていなかったら、きっと、昔の建物の柱の跡かしら、なんて
思ったに違いありません。
こんなに小さな石が、近代日本の水準測量の起源なんですね。

さて、そろそろお昼の時間です。
今日行くお店は、猫実の中央公民館の並びにある、天ぷら「立花家」さん。
知る人ぞ知る地元の名店です。名物は「かき揚げ丼」。
実は、地元の不動産屋さんに教えてもらって何度か食べに来たことが
あるお店なんです。もう10年以上前のおはなしですが。。。
浦安に来る機会があったら、絶対「立花家」に行こうと心に決めていました。

お店の外にまで揚げ油の芳ばしい香りが漂っています。
10年ぶりの「かき揚げ丼」に心躍らせつつ、のれんをくぐります。
こんにちは~
かき揚げ丼(並1400円)とお味噌汁(200円)をお願いします!

おお~ 会いたかったよ、かき揚げ丼!
いただきまーす。まずはかき揚げをパクリ!
う~ん。うまい! 
期待を裏切らないおいしさです。しあわせ~
ちょっとお値段は張りますが、その価値あり。かき揚げ丼、おすすめです。

さて、ふたたび街歩きです。
旧江戸側沿いを歩いて「堀江ドック」にやってきました。
こじんまりとした漁港ですが、なかなか絵になります。
浦安の漁業組合は漁業権を放棄しましたが、今でも富津などの組合に所属し、
浦安支部として漁を続けている人もいるそうです。

 
              堀江ドック                    夕景も美しい            


再び境川沿いにもどり、
大三角線の通り沿いにある「豊受(とようけ)神社」へ立ち寄りました。
1157年創建、浦安最古の神社です。
境内には樹齢350年、御神木の大銀杏が存在感を示しています。
この大銀杏は浦安市の文化財にも指定されています。
そういえば銀杏は浦安の「市の木」でもあります。

 
              豊受神社の大銀杏              マンホールのデザインも銀杏


しばらく川沿いを歩きます。
現在境川では地盤沈下対策と併せて護岸整備工事が行われています。
江川橋から東水門まではほぼ完成し、水面に映るレンガが洒落た街並みを形成しています。
ちょっとヨーロッパの風景みたいですね。

さらに進んでいくと浦安市役所、市議会議事堂、文化会館、中央図書館などの
公共施設が集まるゾーンとなります。
この一角には市の郷土博物館もあり、さまざまな昔の生活体験ができる
<体験型博物館>として人気を博しています。
貝むきや海苔すきは私も一度やってみたい!

空模様があやしくなってきたので、新浦安駅まで『おさんぽバス』に乗ることにしました。
『おさんぽバス』は市民病院から新浦安駅までを片道約30分で走るコミュニティバス。
通常の路線バスが走らない不便な地域を、どこから乗ってもワンコイン(運賃100円)で
まわってくれます。
トレードマークの太陽とてんとう虫がかわいい、ちょっと小さめのバスです。

 
  「おさんぽバス」 何度もトライしたのですが、なかなかいいショットが撮れなくて・・・


さて、いよいよ新浦安エリアです。
この広大な土地が、ちょっと前まではすべて海だったんですね。

「新浦安」駅が開業したのは1988年、約20年前です。
駅を中心にして周辺はマンション群が囲んでいます。


           こんなかんじのマンションがあちらにもこちらにも


新浦安は「ダイエー ショッパーズプラザ」、「MONA」、「アトレ」など、駅前の
商業施設が充実しています。
また、電線電柱を地中化したシンボルロード沿いにも「イトーヨーカドー」をはじめとして
「ケーヨーD2」、「K’sデンキ」、「ベビーザらス」など大型店が集まっています。
お買い物にはとっても便利ですね。

駅前の複合施設「マーレ」には、2000台を収容できる駐輪場があります。
そういえば、浦安も新浦安も自転車に乗っている人がずいぶん多かった気がします。

隣駅はディズニーランドのある「舞浜」。
それもあって、新浦安には素敵なホテルが沢山あります。
観光客だけでなく、地元の奥様もお茶やランチにとホテルを利用される方が
多いようです。
確か、このあたりに優雅に暮らすリッチなヤングミセスを「マリナーゼ」と言うとか
言わないとか。。。

 
      「ホテルエミオン東京ベイ」             明海大学浦安キャンパス


大人気のホテルの中でも「ホテルエミオン東京ベイ」はひときわ目立つ存在。
館内には天然温泉もあるそうです。 
パームツリーに囲まれた白亜の建物を見ていると、ここが千葉県浦安市だなんて
本当に信じられないかも。

ところで、駅に向かう大勢の若者たちは、もしかしたら明海大学の学生さん?
明海大学といえば、日本で初めて「不動産学部」をつくった大学として有名です。
不動産の仕事に携わる者として、どんな勉強しているのかちょっと興味ありますね。

そうこうしているうちに、あたりはすっかり暗くなってきてしまったようです。
本当は、東京湾に面する公園から、素晴らしい夕景をお届けしたかったのですが・・・
かわりに新浦安駅前の商業施設のイルミネーションをご覧いただきながら
今回はお別れしたいと思います。


           
懐かしい旧い町並を残す「浦安」と、若さが溢れ洗練された新しい街「新浦安」。
どちらも浦安エリアの大きな魅力です。
住む人にも訪れる人にも喜ばれるまちづくりを進めている浦安。
今後どんな表情をみせてくれるのか楽しみです。


■旧大塚家住宅
 住所:千葉県浦安市堀江3-3-1
 TEL:047-354-5846
 開館時間:10:00~16:00
 休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、年末年始

■旧宇田川家住宅
 住所:千葉県浦安市堀江3-4-8
 TEL:047-352-3881
 開館時間:10:00~16:00
 休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、年末年始

■天ぷら「立花家」
 住所:千葉県浦安市猫実4-18-12
 TEL:047-351-2818
 営業時間:11:30~13:30 17:00~21:00
 定休日:日曜日

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