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あの街この街~馬込界隈

今日は、東京都大田区の「馬込」にやってきました。
現在は住宅街として人気の街ですが、明治末・大正期から昭和にかけて、
多くの文士や芸術家が移り住み、のちに『馬込文士村』と呼ばれたエリアです。
数々の名作が生まれたこの地で、果たしてどんな発見があるのか?
地下鉄浅草線「馬込」駅から、街歩きスタートです!


   とにかく馬込は坂の多い街。昔から「馬込九十九谷」と言われていた。


駅からほど近い「馬込図書館」の2階には「馬込文士村」コーナーがあり、
文士村ゆかりの作家たちの作品や資料があります。
散策を始める前に、ここで予習していくのもいいかもしれませんね。

 
           馬込図書館                文士ゆかりの場所の案内板


ちなみに文士村の作家たちとは、尾崎士郎と宇野千代のカップルをはじめ、
川端康成、北原白秋、室生犀星、萩原朔太郎など・・・あげればきりがありません。
時を忘れて熱く議論を戦わしたり、お酒や麻雀、ダンスに興じたりと、いろんな
交流があったのでしょうね。 まさに文化の発信地!

第二京浜を渡って南馬込エリアへ。
歩いていると、意外に寺社や木々の緑が多いことに気がつきます。

 
            馬込八幡神社    


鬱蒼とした緑の塊が目に飛び込んできました。 
「馬込自然林」です。
一挙にマイナスイオン濃度アップ!
近くの解説版によると、このあたりで山本周五郎がよく散歩をしていたとか。
荻原朔太郎の誘いで馬込に来た三好達治の下宿もすぐ近くにあったようです。 

 
                馬込自然林                                  


・・・それにしてもやはり坂が多いですね。さっきから上ったり下りたり。 
あっちこっち見ているせいなんですけどね。   ぜーぜー
毎日この道を歩いていると、健康にいいでしょう。体力作りにはもってこいです。
文士たちもこの坂を歩いたんでしょうねぇ、きっと。

 
  川端康成の家があった「臼田坂」界隈。   「おいはぎ坂」なんてのもあります。
     ゆるやかな坂道が続きます。       ずいぶん物騒な坂ですねー


臼田坂下からちょっと入ったところに、日本画家 川端龍子(かわばたりゅうし)
の作品が展示されている「龍子記念館」があり、巨匠の作品をじっくりと静かに
鑑賞することができます。
通りをはさんで向かい側には、龍子の住まいとアトリエを保存した「龍子公園」が
あり、季節ごとに表情を変える池のある庭園などが楽しめます。
ただし、私が伺った時はカラスの子育て中のため、襲われる危険があるとかで
公園には入れませんでした。ガクッ

ここから西馬込駅方面に向かう道が「馬込桜並木通り」で、通り沿いには
約100本の桜の木があります。満開の桜はさぞかし美しいでしょうね~。
毎年4月にはお祭りもあるそうです。
この周辺は、住宅街としても なかなかいい雰囲気ですね。

 
           龍子記念館                    馬込桜並木通り


おや!桜並木通りでお客さんで賑わう素敵なパン屋さんを発見。
タルトやケーキも置いてあっておいしそうなので、つい買い込んでしまいました。

  
  「モンレーヴ キャトル」 明るい店内で食事もできる、お洒落なブランジェリー


近所には『現代女流かな書の至宝』と評された書道家 熊谷恒子の自宅を改修した
「熊谷恒子記念館」、そして大田区の歴史を学べる「大田区立郷土博物館」などが
あります。なかなかアカデミックなエリアです。

 
        熊谷恒子記念館                  大田区立郷土博物館 
  恒子は皇后陛下へのご進講も勤めた。     区内の古墳から出土した石器も展示。


地下鉄浅草線「西馬込」駅の周辺は、商店街もあり、スーパーの「キタムラ」、
「東急ストア」、「文化堂」など充実しています。
あまり派手さはありませんが、住宅街に点在するものも含めて、地元で根強い
人気の“珠玉のお店”が多いような気がします。
駅前には地域の文化活動施設として「ライフコミュニティ西馬込」もあります。

ところで、大切なポイント、「西馬込」駅は浅草線の始発駅。
朝は座って通勤・通学が可能です。
これは本当に素晴らしいことですよ!

 
       都営浅草線「西馬込」駅           商店街も「文士村」をアピール


駅の南側に位置するのは、日蓮上人臨終の地「池上本門寺」。
本門寺の西側にあり、かつて日本画家の伊藤深水の自宅兼アトリエがあった
「池上梅園」も梅の名所として有名です。
・・・やはりこの街には文化の香りが漂っている(ような気がする)。

第二京浜沿いを歩いていたら
「馬込半白節成胡瓜 馬込大太三寸人参 発祥の地」の碑を見つけました。
半白節成胡瓜は先のほうが白いキュウリ、大太三寸人参は10センチくらいの
太目の人参だそうで。。。
昔はこのあたりは一大生産地として野菜の栽培が盛んだったんですね。
今は宅地化が進み、畑らしきものはあまり見かけませんが。

でも、こんなものがありました!

そうそう、馬込はシクラメンの栽培ではかなり有名なんです。
新幹線の線路に近い一角にシクラメン栽培のビニールハウスがあります。
今は花の季節ではないため、ハウスには緑の葉だけの鉢が沢山並んでいました。
半年後、美しい花を咲かせてくれることでしょう。

 

先ほどからなにやらポーン、ポーンと弾むような音がするな、と思ったらテニスコート。
この周辺には結構テニスコートが多いんですね~
さすが、人気の住宅街。昼間から(しかも暑い)テニスなんてハイソな雰囲気です。
 

ととっ テニスコートの斜向かいには、謎の巨大な建物が! なんじゃこりゃ~
写真じゃわかりにくいのですが、すごい迫力なんです、しかも2つも!
こ、これはローマで見たパンテオンのドームか!?はたまた特大UFOか?
・・・と思いきや正解は「給水塔」でした。
多摩川浄水場などから水を引き、大田区と品川区に配水しているそうです。
すごい存在感。街のシンボル? それにしてもデカい&ミステリアス。

いや~ 突然あんなおっきなものを見せられてびっくりしました。
普通の住宅街かな、と思っていましたが、かなり馬込エリアは奥深いものが
ありますね~。
見た目の華やかさはないのですが、多くの文士がこの街に魅かれたように、
上質な生活を楽むためにこの街を選ぶ人が多いのではないでしょうか。
時を経て町並みは変わっても、変わらない何かがそこにあるような気がします。

近所に住んでいる知人に大学芋のおいしいお店を教えてもらったので、
帰り道、「馬込」駅まで引き返してお土産を買いました。
地元の人に愛される名店のようです。
注文を聞いてから、芋に蜜をかけてくれるのですが、家に帰って食べてみたら
魔法みたいにしっとりと美味しい大学芋でした! ホント、うっとりです。
坂道の上り下りで疲れた体に優しい甘さ♪ 
この一口で心地よい疲労感に変わりました。今日はぐっすり眠れそうです。


「生駒」の大学芋。馬込の縁日通りの名物です。


■龍子記念館 (入館料:大人200円)
 住所:東京都大田区中央4-2-1
 TEL :03-3772-0680
 開館時間:9:00~16:30  ※龍子公園は11:00、13:00、15:00のみ


■モンレーヴ キャトル 馬込店 (パン・ケーキ)
 住所:東京都大田区南馬込4-38-12
 TEL :03-3772-3910

■甘藷 生駒 (大学芋)
 住所:東京都大田区北馬込2-27-11
 TEL :03-3774-2955


 


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