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2007年05月26日

あの街この街~馬込界隈

今日は、東京都大田区の「馬込」にやってきました。
現在は住宅街として人気の街ですが、明治末・大正期から昭和にかけて、
多くの文士や芸術家が移り住み、のちに『馬込文士村』と呼ばれたエリアです。
数々の名作が生まれたこの地で、果たしてどんな発見があるのか?
地下鉄浅草線「馬込」駅から、街歩きスタートです!


   とにかく馬込は坂の多い街。昔から「馬込九十九谷」と言われていた。


駅からほど近い「馬込図書館」の2階には「馬込文士村」コーナーがあり、
文士村ゆかりの作家たちの作品や資料があります。
散策を始める前に、ここで予習していくのもいいかもしれませんね。

 
           馬込図書館                文士ゆかりの場所の案内板


ちなみに文士村の作家たちとは、尾崎士郎と宇野千代のカップルをはじめ、
川端康成、北原白秋、室生犀星、萩原朔太郎など・・・あげればきりがありません。
時を忘れて熱く議論を戦わしたり、お酒や麻雀、ダンスに興じたりと、いろんな
交流があったのでしょうね。 まさに文化の発信地!

第二京浜を渡って南馬込エリアへ。
歩いていると、意外に寺社や木々の緑が多いことに気がつきます。

 
            馬込八幡神社    


鬱蒼とした緑の塊が目に飛び込んできました。 
「馬込自然林」です。
一挙にマイナスイオン濃度アップ!
近くの解説版によると、このあたりで山本周五郎がよく散歩をしていたとか。
荻原朔太郎の誘いで馬込に来た三好達治の下宿もすぐ近くにあったようです。 

 
                馬込自然林                                  


・・・それにしてもやはり坂が多いですね。さっきから上ったり下りたり。 
あっちこっち見ているせいなんですけどね。   ぜーぜー
毎日この道を歩いていると、健康にいいでしょう。体力作りにはもってこいです。
文士たちもこの坂を歩いたんでしょうねぇ、きっと。

 
  川端康成の家があった「臼田坂」界隈。   「おいはぎ坂」なんてのもあります。
     ゆるやかな坂道が続きます。       ずいぶん物騒な坂ですねー


臼田坂下からちょっと入ったところに、日本画家 川端龍子(かわばたりゅうし)
の作品が展示されている「龍子記念館」があり、巨匠の作品をじっくりと静かに
鑑賞することができます。
通りをはさんで向かい側には、龍子の住まいとアトリエを保存した「龍子公園」が
あり、季節ごとに表情を変える池のある庭園などが楽しめます。
ただし、私が伺った時はカラスの子育て中のため、襲われる危険があるとかで
公園には入れませんでした。ガクッ

ここから西馬込駅方面に向かう道が「馬込桜並木通り」で、通り沿いには
約100本の桜の木があります。満開の桜はさぞかし美しいでしょうね~。
毎年4月にはお祭りもあるそうです。
この周辺は、住宅街としても なかなかいい雰囲気ですね。

 
           龍子記念館                    馬込桜並木通り


おや!桜並木通りでお客さんで賑わう素敵なパン屋さんを発見。
タルトやケーキも置いてあっておいしそうなので、つい買い込んでしまいました。

  
  「モンレーヴ キャトル」 明るい店内で食事もできる、お洒落なブランジェリー


近所には『現代女流かな書の至宝』と評された書道家 熊谷恒子の自宅を改修した
「熊谷恒子記念館」、そして大田区の歴史を学べる「大田区立郷土博物館」などが
あります。なかなかアカデミックなエリアです。

 
        熊谷恒子記念館                  大田区立郷土博物館 
  恒子は皇后陛下へのご進講も勤めた。     区内の古墳から出土した石器も展示。


地下鉄浅草線「西馬込」駅の周辺は、商店街もあり、スーパーの「キタムラ」、
「東急ストア」、「文化堂」など充実しています。
あまり派手さはありませんが、住宅街に点在するものも含めて、地元で根強い
人気の“珠玉のお店”が多いような気がします。
駅前には地域の文化活動施設として「ライフコミュニティ西馬込」もあります。

ところで、大切なポイント、「西馬込」駅は浅草線の始発駅。
朝は座って通勤・通学が可能です。
これは本当に素晴らしいことですよ!

 
       都営浅草線「西馬込」駅           商店街も「文士村」をアピール


駅の南側に位置するのは、日蓮上人臨終の地「池上本門寺」。
本門寺の西側にあり、かつて日本画家の伊藤深水の自宅兼アトリエがあった
「池上梅園」も梅の名所として有名です。
・・・やはりこの街には文化の香りが漂っている(ような気がする)。

第二京浜沿いを歩いていたら
「馬込半白節成胡瓜 馬込大太三寸人参 発祥の地」の碑を見つけました。
半白節成胡瓜は先のほうが白いキュウリ、大太三寸人参は10センチくらいの
太目の人参だそうで。。。
昔はこのあたりは一大生産地として野菜の栽培が盛んだったんですね。
今は宅地化が進み、畑らしきものはあまり見かけませんが。

でも、こんなものがありました!

そうそう、馬込はシクラメンの栽培ではかなり有名なんです。
新幹線の線路に近い一角にシクラメン栽培のビニールハウスがあります。
今は花の季節ではないため、ハウスには緑の葉だけの鉢が沢山並んでいました。
半年後、美しい花を咲かせてくれることでしょう。

 

先ほどからなにやらポーン、ポーンと弾むような音がするな、と思ったらテニスコート。
この周辺には結構テニスコートが多いんですね~
さすが、人気の住宅街。昼間から(しかも暑い)テニスなんてハイソな雰囲気です。
 

ととっ テニスコートの斜向かいには、謎の巨大な建物が! なんじゃこりゃ~
写真じゃわかりにくいのですが、すごい迫力なんです、しかも2つも!
こ、これはローマで見たパンテオンのドームか!?はたまた特大UFOか?
・・・と思いきや正解は「給水塔」でした。
多摩川浄水場などから水を引き、大田区と品川区に配水しているそうです。
すごい存在感。街のシンボル? それにしてもデカい&ミステリアス。

いや~ 突然あんなおっきなものを見せられてびっくりしました。
普通の住宅街かな、と思っていましたが、かなり馬込エリアは奥深いものが
ありますね~。
見た目の華やかさはないのですが、多くの文士がこの街に魅かれたように、
上質な生活を楽むためにこの街を選ぶ人が多いのではないでしょうか。
時を経て町並みは変わっても、変わらない何かがそこにあるような気がします。

近所に住んでいる知人に大学芋のおいしいお店を教えてもらったので、
帰り道、「馬込」駅まで引き返してお土産を買いました。
地元の人に愛される名店のようです。
注文を聞いてから、芋に蜜をかけてくれるのですが、家に帰って食べてみたら
魔法みたいにしっとりと美味しい大学芋でした! ホント、うっとりです。
坂道の上り下りで疲れた体に優しい甘さ♪ 
この一口で心地よい疲労感に変わりました。今日はぐっすり眠れそうです。


「生駒」の大学芋。馬込の縁日通りの名物です。


■龍子記念館 (入館料:大人200円)
 住所:東京都大田区中央4-2-1
 TEL :03-3772-0680
 開館時間:9:00~16:30  ※龍子公園は11:00、13:00、15:00のみ


■モンレーヴ キャトル 馬込店 (パン・ケーキ)
 住所:東京都大田区南馬込4-38-12
 TEL :03-3772-3910

■甘藷 生駒 (大学芋)
 住所:東京都大田区北馬込2-27-11
 TEL :03-3774-2955


 


2007年05月02日

あの街この街~幕張編~

今日は、千葉県「幕張」を歩いてみましょう。
幕張といえば、「メッセ」、「新都心」、「千葉マリンスタジアム」・・・
新しい街、未来型国際都市というイメージがありますが、さて実態は??

それでは、総武線「幕張」駅南口から街歩きスタート!
ってあれあれ・・・。
このあたり、いきなりのんびりモードじゃありませんか。
駅前なのに、わりとカントリーな雰囲気ですね。

住宅街を抜けて京成線「京成幕張」駅を過ぎると、国際大通りに続く地下通路が
見えます。通称「昆陽地下道」と呼ばれるこの道は、江戸時代にさつまいもの
普及に尽力した、あの「青木昆陽」にちなんだもの。

昆陽はさつまいも栽培の試作地のひとつとして、ここ幕張を選んだそうです。
試作は成功し、収穫量も増加。
そのおかげで天明・天保の大飢饉のときにこの周辺で餓死する人はほとんど
いなかったそうです。

今でも千葉県は関東におけるさつまいもの一大産地。
地下道の上には昆陽を祀った「昆陽神社」があり、毎月骨董市が開催されます。


                昆陽地下道               

新都心へ向かう途中、木々の緑に囲まれた「金比羅神社」に寄り道してみました。
鳥居をくぐり、階段を上ると、木漏れ日の中に狛犬らしきものが。。。
昔、漁業が盛んだった頃は海の神様として参拝する人で賑わっていたそうですが
今はほとんど手入れされていないのか、草ぼうぼうで廃墟のようです。
ここは時が止まっているみたい。
不思議な感覚にとらわれながら神社をあとにしました。


         金比羅神社へと続く階段
 
左)金比羅神社  右)お祭りのときなどに力自慢を競った「力石(ちからいし)」。重そう!


千葉街道(国道14号)沿いには、「イトーヨーカドー」や「オリンピック」などの
スーパー、「トイザらス」やスポーツジム、ファミリーレストランなどがあります。
総武線「幕張」駅や京成線「京成幕張」駅を利用している方は
この辺までお買い物に来るのかもしれませんね。

あっ 大きな電波塔のようなものがあると思ったら・・・
なんと「放送大学」じゃないですか! 幕張にあったんですね~。
TVのように放送を流すだけかと思いきや(よく知りませんでした、すみません)、
ちゃんとこんなふうに大学の建物があるんですねー
今回初めて知ったんですが、大学院もあるんです。
敷地内には付属図書館もあり、一般の人も利用が可能だそうです。

町並みがだんだん“新都心”らしくなってきました。
大きな新しいビル、ビル、ビル・・・

でも、意外に緑や花も多いのです。
公園の花壇や街路樹がよく手入れされています。

 
 正面の大きな建物は「幕張テクノガーデン」     幕張4丁目公園の藤棚が見事でした。


東関東自動車道の向こうに見えてきたのが「カルフール」の日本1号店。
ずいぶん広いですねー、ショッピングモールもなかなかの充実度です。
現在は日本法人に売却されていますが、カルフールの商品も購入可能です。
店内にはスロープ型のエスカレーターがあり、気分は外国。

 

前述のカルフールを含めて京葉線「海浜幕張」駅周辺は商業施設等が充実。
千葉マリーンズのオフィシャルスポーツバーが入っている「プレナ幕張」、
アウトレットモール「ガーデンウォーク幕張」、駅前にシネコンもあります。


「海浜幕張」駅前で出迎えてくれたあなたたちは、もしかして
千葉ロッテマリーンズのマーくんとリーンちゃんではありませんか?


そして忘れちゃいけないアジア最大級のコンベンションセンター「幕張メッセ」。
周辺にはホテル群があり、中でも1000室の客室を持つ地上50階建ての
「アパホテル&リゾート東京ベイ幕張」(旧幕張プリンスホテル)は、
幕張のランドマーク的存在。ひときわ目立っています。

 
            幕張メッセ               アパホテル&リゾート


ホテル群の東側には、日比谷公園の4倍の敷地をもつ「幕張海浜公園」があり、
住民の憩いの場所となっているようです。
公園のさらに東には、「幕張ベイタウン」が広がります。
アメリカ人建築家の設計によるこの街には電柱がなく、空気輸送システムで
ゴミを廃棄するという、一歩ススんだ、そしてとても人気の住宅街なのです。
こちらには、あのバレンタイン監督をはじめ、多くの千葉ロッテマリーンズの
選手たちが居住しているそうです。
若い街ですが、自治会活動はかなり活発なようです。

 
    個性派ぞろいの建物が多い「幕張ベイタウン」。 お洒落なお店がいっぱい。


     キュビズム?な雰囲気が漂うマンション。カッコイイぞ。


住宅街のすぐ近くには幕張の海が。これってかなり贅沢ですよ。羨ましい!
人工の浜ですが、貝もたくさん見つけたし、静かな波の音になごみます。
う~ん、気持ちいい。
散歩にはもってこいの場所ですよー
幕張に住めたら、絶対毎朝歩きたい・・・。


かつては潮干狩りや海水浴客で賑わった浜辺。今は遊泳禁止です。
 
左)幕張の浜辺の貝  右)海辺の「千葉マリンスタジアム」。正真正銘マリンです。


さ~て、そろそろ駅に戻りますかー
今日はメッセで大きなイベントも野球も開催されないせいでしょうかね~。
海側の新しい街を歩く人の姿はまばら。

わくわくする新しい街。
でも、整然としすぎて生活感がないと思うのは私だけでしょうか?
とてもお洒落で便利なんですけどね。
なんとなく山側の幕張のほうが人の息遣いを感じるんです。
(でも・・・海はやっぱりいいな!)

5年後、10年後、幕張の街はどんなふうに進化しているんでしょう。
時間を経て成熟した街の表情も見てみたいですね。


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