あの街この街~行徳編
今日は、東京への通勤圏としても人気の街、千葉県屈指のマンションエリア、
東京メトロ東西線「行徳」周辺を訪ねます。
2000年には「行徳」~「原木中山」間に「妙典(みょうでん)」駅が開業し、映画館を擁する
スーパーの「サティ」も完成、一層便利になりました。
妙典駅からは始発電車も出ているので、座って通勤したい方にはちょっと嬉しいですよね。
それでは、この新しい駅から行徳散歩をスタートしてみましょう。
「妙典」駅前ロータリー
ところで、皆さん。行徳は昭和のはじめまで塩の産地として知られてきたということを
ご存知でしたか?
戦国時代からすでに行徳は江戸湾岸最大の塩の産地だったのですが、
特に江戸時代には、塩を軍事物資として確保するために徳川家康がこの地を幕府の
直轄地としたので、製塩業が盛んになりました。
現在は「塩焼」や「本塩」などの地名にのみ、かつての塩田の名残をとどめています。
この地名を不思議に思っていた人も多いのでは?
由来は塩田だったんですね。
さて、街は塩を運ぶために江戸との船の往来が増え水運業が発達しましたが、
やがて塩だけでなく人や物資も運搬するようになり船場や宿場が活況を呈しました。
記録によると芭蕉や一茶などの著名人も船に乗ってこの行徳の船場に降り立ったそうです。
折りしも江戸では成田山詣でがブームになり、参詣道への入口としても行徳は大いに
賑わったのです。
本行徳から旧江戸川を望む。 文化9年(1812年)に
この辺に船着場があった。 奉納された常夜燈
旅人が船を待つ間立ち寄った「笹屋うどん」跡。 家康が鷹狩りの時に通った
安政元年の建物がまだ残っています。 「権現みち」もある。
もともと行徳は「家千軒に対して寺は百軒もある」と言われるほど寺社仏閣が多いところでした。
現在も妙典駅の北側から旧江戸川に抜けるところに「寺町通り」という通りがあり、周辺には
お寺がたくさんあります。
どことなく古めかしい日本家屋も点在し、昔の行徳の面影をしのばせます。
ちなみに寺町通り沿いにある「徳願寺」には、宮本武蔵の達磨絵と書、円山応挙の描いた
幽霊の絵が所蔵されていて、毎年11月16日のお十夜の日だけ一般公開されています。
1年に1回のチャンス、見たい人は来月“要チェック”ですよ。
ところで、行徳には江戸時代以前から今に続く“伝統の技”があります。
それは、「神輿(みこし)づくり」。
寺院の多かったこの街には腕利きの宮大工や仏師が大勢いたので、神輿作りが盛んになり、
塩とともに江戸へ運ばれ全国各地へ納められたそうです。
数は少なくなりましたが、今でも「行徳神輿」を製作するお店があります。
行徳が神輿の本場だったなんて、本当に新発見でした!
行徳街道沿いにある「浅子神輿店」。建物にも味わいがあります。
ガラス越しにのぞいてみたら、お神輿が見えました。 匠の技。。。
さあ、河岸エリアで行徳の歴史と文化を堪能したところで、一路「行徳」駅へ。
行徳駅周辺にはスーパーの「西友」や「マルエツ」のほか、小さな安売りの商店がたくさん
集まるフラワーロード(商店街)もあり、大勢の人で賑わっています。
さきほどまでの昔ながらの景色から一転、いきなり都会?になり人口密度が高くなりました。
駅3分のところには、市川市役所行徳支所や行徳図書館などの公共施設があります。
特に、647席を備える「行徳文化ホール」は平成16年にオープンしたばかりでぴっかぴか~
さまざまなイベントが主催され、市川の文化の発信地となっているようです。
それにしてもやはり駅に近いところにこういう施設があると便利ですね。
行徳支所 マルエツは夜1:00まで営業
南に向かって歩いている途中、駅に程近いところにオアシスを見つけました。
「行徳駅前公園」。
この立地にしてはかなり広めの公園ですねー。
園内には噴水広場やグランド、プールまであり、時々フリーマーケットなども開催されている
ようです。春にはお花見も楽しめそうですね。
そしてそして実は、この公園、なんとSLが走るのです!しかも乗れる!シュッポッポ~!!
といってもミニSLなので、またいでチョコンと乗っかるんですけど、これが子供に大人気。
以前にNHKの番組で紹介されていたことがありました。
ミニSLの運転は毎月第2日曜日(8月除く)に開催されます。無料というのがいいですね。
夏場は水遊びができる噴水広場 ミニSLの軌道。第2日曜日以外はお休み。
公園を出て、次なる目的地へ。
私が向かうのは、「宮内庁新浜鴨場」&隣接する「市川野鳥の楽園」。
ここには人工の干潟と池があり、広大な敷地にカモやシギなどさまざまな野鳥が集まります。
夏には1万羽を超える野鳥の群れがシベリアなどから渡ってくるそうです。
普段はどちらにも入れません。特に「宮内庁新浜鴨場」は、読んで字の如く宮内庁の管理下
にあり、かなり敷居が高い(当たり前か)。
例年秋から冬にかけては、在日外交官や首相、閣僚、議員の方々などが鴨場にご招待されるそうです。
余談ですが、徳仁親王が雅子様にプロポーズしたのが、この新浜鴨場だったそうです。
一方、「市川野鳥の楽園」は、日曜日に行われる野鳥観察会に参加すれば、鳥の説明を
聞きながら園内を歩くことができます。
また、園内一帯が望める「行徳野鳥観察舎」ではバードウォッチングが楽しめます。
堅く閉ざされた「宮内庁新浜鴨場」の門 千鳥橋から野鳥の楽園を望む
さて、そろそろランチタイム。
せっかくですから、行徳ならではの一品をいただきたいものです。
・・・ありました、ありましたよ。この場所にふさわしいモノが!
『かもすき』。
私がおじゃました「かも苑」さんは、宮内庁の新浜鴨場で皇族方が召し上がる料理と同じ
方法で、かもすきを出していただけるお店なのです。
鴨のお肉はビタミンA・B2、鉄分が豊富で美容にもいいとのこと。
昼間からかなりゴージャスだけど、いいよね、今日もいっぱい歩いたし、栄養補給です。
それでは紙のエプロンをつけて準備OK。
小さな鉄板が乗っかった木枠のコンロで、お野菜と鴨のお肉をたれにつけてひとつづつ
焼いていきます。この時間がまた楽しいんですよね。
それでは・・・ほどよく焼き色のついたお肉を大根おろしとともに「いただきま~す」!
う~ん、意外にくせがなくさっぱりしています。これはいける!
と、ふと目を中庭に向けると、そこには群れ遊ぶカモたちが。
え、わたしが今いただいているカモって君たちのお友達??と一瞬手が止まりましたが
お店の方に伺うと「このカモたちは昔からのペットです。ご安心ください」とのこと。
あ~ ホッとしました。それでは引き続き「いただきますっ」
・・・あとは黙々と、焼いては食べ、焼いては食べ「一人かもすき」に集中。
ランチのみの「かもすき定食」(2,000円)。ごはん・お味噌汁、
食後にはアイス珈琲(かアイスクリーム)もつきます。
こうして今日も、歩き続けた心地よい疲労感とともに、必ずおいしいものをいただく、という
目的(そうだったの?)も果たし、達成感に満たされる等々力でありました。
古いものと新しいもの、両方がある街「行徳」。
今回の街歩きで、わたしの中でもずいぶんと行徳のイメージが変わりました。
これだから、街歩きはやめられないなー。 さあ、次はどこへ行こうか~
■かも苑 (鴨料理)
住所:千葉県市川市入船4-16
TEL:047-397-3755
営業時間:11:30~21:00 (ランチ11:30~14:00)
定休日:月曜日
